第109回 『教育寮』の可能性
第109回:「地方と都心をつなぐ『教育寮』」

第109回:「地方と都心をつなぐ『教育寮』」

2017年8月22日(火)午後7時から「『教育寮』について知りたい」「地方と都心の学生のつながりに関心がある」と経営者、NPO代表、大学教員、団体職員、市民メディアプロデューサーなど11名が集い、対話しました。(感謝!) 詳細はこちら

◎第109回:「地方と都心をつなぐ『教育寮』~国内留学の新しいカタチ
  ☆ゲストスピーチ  小崎 文恵(こざき・ふみえ)さん
        <NPO「ニューベリー」理事長・教育寮事業部 ディレクター>
          http://www.newvery.jp

人結びの場
【自己紹介】
 2017年3月に理事長に就任したばかりです。兵庫県生まれ。キャリアカウンセラーとして、10年ほど若者の転職支援などをし、2014年より職員となり、2015年1月より事務局長兼任。2015年8月、教育寮事業部創設と同時に同事業部ディレクターをしております。

【NPO「ニューベリー」は】
 クリエイティブ事業部、教育寮事業部、高等教育事業部から成っております。

 クリエイティブ事業部では、次世代クリエイターの輩出をミッションとし、トキワ荘プロジェクトを行っています。プロの漫画家を目指す若者に、低家賃のアトリエ兼住居(シェアハウス)を提供しています。これまでに400名以上が入居し、70名以上が入居後にプロデビューしました。

 高等教育事業部は、大学の教育・経営の改革支援を通じ、若者に取って意義のある学びの場を増やすことと、若者が経済的な状況に因らずに進路選択可能な枠組み構築する支援をして、中退予防をしています。

【教育寮の可能性】
 ともに暮らすだけの学生寮から、ともに学び合う教育寮の可能性が拡大している背景情報としては次のようなものがあります。

 高校・大学側からは、学びの構造変化があります。多様性に富んだ生きた体験に根差した学び・解決方法が求められています。

 地域は、その土地ならではの価値を増大させるために、地域学習を増大させたいニーズがあります。また、将来的に土地を支える人材の成長を希望し、人材還流を求めています。

 学生は、ソーシャルツールの普及で、友達の垣根を越えていくことへの抵抗感が減少する一方で、SNS疲れもあり、家族と違う共同生活スタイルへの願望が増大しています。

 今、若者が求めているものは、「立ち止まれる場所」「本当のネガティブとポジティブを知ること」で、 スキルでもなければ、知識でもないと思います。

【教育寮の事例】
 「ボーディングスクール(寮制学校)」では、人生をどのような場合にも自ら道を切り開いていけるような自信と能力を養っています。

 自然豊かな地方の高校を受験する「国内留学」の生徒が増えるのに対応し、高校魅力化事業に取り組む各校とも、生活の場を教育活動の柱と位置付け、寮生のメンターを充実させるなど力を入れています。同様に大学でも、従来の寮を教育寮に変えて、多様で全人教育的な寮改革が進められています。

 島根県立隠岐島前高等学校では、島の学生を「学校」と「塾」と「ハウス」の3つの視点から育て、伸ばしています。

 久米島町地域支援交流学習センター「じんぶん館」は、高校生向けとして、自分で探し、選び、決断する力を身につけられるよう運営しています。

【直営教育寮「チェルシーハウス」】
 2014年に東京・国分寺に大学生向けの教育寮「チェルシーハウス」 http://chelseahouse.org/ を開設しました。ここは、門限、寮母なし。学生の手による自律的な運営をするシェアハウス型の学生寮です。

 学生の自立や学びを促す仕組みの一つとして、社会人メンターが相談役として月1回の交流会を通じて、寮生の視野を広げたり、内省を促したりしています。ただ、時代にあわせてコンセプトは変わっていくものと感じています。今春は女子寮を荻窪に拡大したほか、「教育寮オープンラボ」 http://ed-openlab.com も立ち上げました。

 今年8月の「国内留学サミット2017~学生寮がつなぐ地方と都市」の開催により、大学や高校での「学生寮」が果たす役割が大きく変わり、新たな可能性が広がっていることを実感できました。

【様々なむすび】
 ① 都市と各地を結ぶ
   進路相談会やスタディーツアーが実施されています。
 ② 寮(地域)と寮(地域)を結ぶ
   日ごろ、スカイプで交流したり、寮の問題を相談したりしています。
 ③ ハウスマスターを結ぶ
   寮のハウスマスター同士が交流しています。

 現実には、寮生活は面倒な部分もあり、正解がありません。卒業してから本当の良さに気づくというのもあります。一年毎に変化する「教育寮」の可能性を時代に併せて、広げていきたいと思います。

人結びの場


佐藤志保さん(チェルシーハウス担当)

質問に丁寧にお答えくださいました。



◇人むすびカフェ  ファシリテーター  角田 知行さん
人結びの場

  今日のお題は、「あなただったらどんな寮を作ってみたいですか?~①場所、②対象者、 ③求めるもの、④特徴・内容~」
 思い思いのアイデアで対話が盛り上がりました。

終了後のご感想を一部、紹介します。


・寮の反対語って何だろう?
・共にすることの価値。暮らし以外のシェアに意味がある。
・人と人がつながること、プライバシーが守られること、両方が可能になる
 寮のあり方についてもっと考えてみたいです。
・寮の課題って、地域課題と同じ。寮の形づくりは地域づくりになる。
・勉強等はON(建前)-SNS・寮生活はOFF(本音)   等


人結びの場

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