第111回 若者を惹きつける移住
第111回:「なぜ移住者が増えているのか」

第111回:「なぜ移住者が増えているのか」

2017年10月20日(金)午後7時から「なぜ、移住者が増えているのか?」「大崎上島の魅力とは?」と経営者、NPO代表、ビジネスパーソン、移住まちづくり実践者、写真家、市民メディアプロデューサーなど9名が集い、対話しました。(感謝!) 詳細はこちら

◎第111回:「なぜ移住者が増えているのか
                ~人気の広島・大崎上島の魅力を分析する」
  ☆ゲストスピーチ  松本 幸市さん (まつもと・こういち)
        <広島県大崎上島町・移住アドバイザー デザインオフィスふらっとらんど代表>
          http://inaka-pipe.net/category/matsumoto_koichi/

人結びの場
【過疎市町村の社会増で中国地域で9位】
 2017年8月、過疎指定地域797市町村のうち、大崎上島町が社会増加率9位となり驚きました。実際に、2010年の7800人から2016年度までに145名、87世帯が移住してきました。

  大崎上島町は、瀬戸内海の真ん中、人が交流する場所として発展してきたところです。4つの島からなり、43.24㎞(23区くらい)の大きさ、高齢化率46.9%です。完全離島ですが東京から2時間くらいで行けます。 国立広島商船高等専門学校、県立大崎海星高校があり、2019年に新設学校もでき、一貫教育ができる、「教育の島」です。

【自己紹介】
 都会からUターンした山尻のアイドルと呼ばれています。
 広島県大崎上島町の山尻集落で生まれました。国立広島商船高等専門学校卒業後、東京・六本木の全日本海員組合に入職。船会社に出向し世界中を航海。24歳で母校の職員としてUターンし、29歳でデザインオフィスふらっとらんど創立。木造建築の空き家を改修して、田舎への移住定住者を受け入れる「山尻シェアハウスChikara」の運営をしています。32歳で、大崎上島町移住定住アドバイザーになりました。

  【山尻シェアハウスがめざしたこと】
 「これからの世界の見本になることです。3年間のテストケースとして始めました。
 総務省の平成 25 年住宅・土地統計調査によれば、広島県の空き家率15.9%は、「ほぼ6戸に1戸が空き家」という状況で、問題が発生しています。

 都会から島好きな女性に来てもらい、若い層を呼び込むために、古民家の移住定住のための中間滞在型施設としてシェアハウスを活用することで、若者の呼び込みによるコミュニティの復活と空き家を紹介し、住んでもらうことで問題解消ができると考えました。

 山尻集落は、平家の落人の集落ですが、人口50人、空き家、高齢化率によるコミュニティの崩壊が起きており、高齢者の孤独死などが相次いでいた現状があり、ここをテストケースに選びました。

 地区65年の古民家を改装。ターゲットを想定し、東京ガールが呼べるような内装・デザインの拠点づくりをしました。たとえば、女性がこのむ暖色系のトーンで揃えた居間の空間作りとか、森の中にいるようなシェアリビングとかこだわりました。

【移住させる施策】
 施策1:官民一体の集客網 シェアハウスポータルサイトから観光案内所に来た人や、NPOふるさと回帰支援センター移住定住相談窓口から、町や県の移住定住窓口など、シェアハウスにくる移住希望者は一見様(いちげんさま)は少なく、誰かの紹介で来る場合が多い、開業3年で官民一体、国や県、町を超えたつながりができてきました。

 施策2:島の人材不足にブチ込む 実際に移住した方の生活維持のために、また地域コミュニティに入るキッカケとして 仕事の提供紹介を行っており、現在アルバイトやパートから就労支援を行っています。 農業、造船、シェアハウス運営など。 2017年7月からNPOふるさと回帰支援センターと農業と造船の事業者を紹介し、シェアハウスに滞在するサービス「せとうちワーホリ」を実施。利用者はオンライン電話による ヒアリング後、時給850円以上で週3回の就労から一ヶ月単位の契約で働くことができます。さらに首都圏からの希望者の場合、旅費の片道分がふるさと回帰支援センターを利用することで支給されます。

 施策3:地域連携
移住定住アドバイザーを連携して相談したり、地域のイベントに参加したり、移住者コミュニティにも参加できます。

施策4:移住先支援
海を越えた移住ネットワークがあるので、シェアハウスに入ってくる空き家の情 報から移住定住促進住宅の紹介をしています。シェアハウス間の交流をしています。

施策5:情報発信
Facebookで日常を発信すると月3000件のアクセル、シェアハウスポータルサイトの掲載、雑誌等・メディアの活用、広島県との連携、体験型修学旅行民泊受け入れ、学生インターン受け入れも行っています。

【成果】
 山尻シェアハウスに泊まった体験者295人のうち、利用者の移住定住者25人、つながりで9人が移住。居住した空き家物件17件。
利用者の約4割が女性。そして10歳代~30歳代までで全体8割を占め、若年層の移住者呼び込みに効果がありました。首都近郊や大阪などの経済圏からの利用者が多く、学生のウチから地域移住に興味のある者が多く、会社に勤めながら移住を検討するものは少ないように感じます。

質疑応答が相次ぎ、流れのままに、深い対話が交わされました。

 終了後のご感想を一部、紹介します。

・「橋がない」ことが面白い。
・気候、災害がない、人情味がある。
・教育の島→内地留学/せとうちワーホリ→国際化
・①移住定住促進を町単位、集落規模で進めることの強さ(8万人の笠間市と異なる)
 ②中心になるコーディネーター→(松本さん)が地元人で都会もグローバルも知っている人であること
 この2つが重要なファクターになって大きな都会→田舎の人口移動が動くのではと思った。
・コミュニティをていねいに結びつけることの大切さ 等




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