
◎ 第23回テーマ:
「グリーン・ツーリズムの新たな展開を考える」
2010年5月27日(木)午後7時から第23回目の場がスタートしました。「グリ-ン・ツーリズムって何?どんな可能性が?」と興味を抱くNPO代表、中小企業診断士、建築家、ビジネスパーソン、農業従事、市民メデイア・プロデユーサー、コミュニケーションデザイナーなど12名の場となりました。(感謝!) 詳細・ 報告書はこちら
◎ 第23回テーマ:「グリーン・ツーリズムの新たな展開を考える」
☆ゲストスピーカー (30分) 茅原 裕昭さん(ちはら ひろあきさん)
((財) 都市農山漁村交流活性化機構(愛称:まちむら交流きこう) グリーン・ツーリズムセンター長・オーライ!ニッポン会議(都市と農山漁村の共生・対流推進会議)事務局長)
都心部と地方を結ぶ「グリーン・ツーリズム」は近年、旅行業界のみならず、子ども
たちの体験教育の現場として、またCSRの取り組みも動き出し、分野を超えた新たな広がりをみせています。
グリーン・ツーリズムは「農山漁村地域において自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型の余暇活動」をいいます。平成4年、農水省が農村の定住整備の政策として公表。農山漁村に住む人々と都市に住む人々との心のふれあい、つまり都市と農山漁村との住民どうしの交流であることがこれまでの農村観光とは大きく異なります。
ヨーロッパでは農村に滞在しバカンスを過ごすという余暇の過ごし方が普及しています。サスティナブルツーリズム、ファーマーズ・マーケット、アメリカでは自然学校が1万校以上あります。 日本では、1950年後半からスキー民宿があり、それがグリーン・ツーリズムに発展してきました。農家が観光協会とタイアップした観光農園が65年以降増えていきました。テニス合宿、山村留学、農業体験修学旅行などもありました。
(財)日本交通公社の『旅行者動向2008』から2005年と2007年調査の比較によると、近年、若者を中心にグリーン・ツーリズムへの関心が高まっています。2007年調査では4割強の人が「行ってみたい」と回答。20代の参加意向が47.2%と高くなっています。
現代の若者が"農"に対して、新鮮なイメージを抱いており、魅力的な対象として捉えていることがわかりました。小学生から高校生の若者が、数日農家に泊まっただけなのに、お世話になった農家のお父さんお母さんとの別れに涙を流すような「感動体験」(涙の別れ現象)があり、農村のもつ教育効果は極めて高く深いく、農家の人も幸せになれます。
いろいろなグリーン・ツーリズムの事例があります。
■長崎県小値賀町 特定非営利活動法人 おぢかアイランドツーリズム協会
第6回オーライ!ニッポン大賞 グランプリ(内閣総理大臣賞)
国際親善大使プログラム(アメリカの高校生が3泊4日)で2年連続世界一の評価
平成20年度には総収入1億円、集客数約8,000人泊
■鴨川市の棚田のオーナー制度 ■長野県大鹿村の農村歌舞伎
■宮崎県綾町の農産物直売所 ■長野県松本市の市民農園(クラインガルテン)
■新潟県高柳町の茅葺民家集落 ■秋田県能代市 ぶな林エコツアー 等
一番の課題は、受け皿が育っていないことです。農山漁村にはグリーン・ツーリズム商品を企画、営業、マネージメントする人材が不足(コミュニティビジネスの担い手)していますが、活性化している地域はUIjターンの若者や団塊世代の退職者がノウハウ、ネットワークを利用して事業を展開している例が少なくありません。
そこで、2009年からは、気軽に農村体験を楽しむための旅行商品の開発支援と普及のた
めにグリーン・ツーリズム商品コンテストを中心とした「ようこそ!農村へ」キャンペーンを展開しています。優れた商品の公募とモニターツアーの実施に対して、経費補助、集客への支援をしています。最優秀モニターツアーは、「古事記の里で夜神楽を楽しむ!」でした。
(提案者:庄原市観光協会連合会(広島県)、共同提案者:(有)道後タクシー・道後観光 広島県庄原市)
今後の普及への可能性は、地域の中に企画コーディネートできる人材がいて商品開発し、
インターネットや他組織、自然学校、企業のCSRと連携するなどの手段を講じて集客していくことで広がりや効果をもたらすことができると考えています。
◎ 人むすびカフェ ファシリテーター:角田 知行さん
「人むすびカフェ」は、ワールド・カフェの手法を用いて、ひとつのテーマから連想されるアイデアを出し合い、初めての方とでも楽しく話し合いをしています。テーブルを回っていくことにより、多くの人と対話を深められます。
今回のお題は、「わたしたちの求めるグリーン・ツーリズムの企画」。
・グリーン・ツーリズムとメンタルヘルス対策がうまく組み合わされば、新しい社会、人間関係が生み出せる
・グリーン・ツーリズムは、人と人の交流(アイデアを売る)ところからはじまる
・①精神安定 ②家族 ③自分のためのグリーン・ツーリズム的マンションで畑を地方にもつ
・半年くらいの徴農制(みんな農業体験をする)
・生きる力を取り戻す五感体験ツアー など
◎ 最後に今日の気づき、キーワードを感想に残し、懇親会に向かいました。
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実際に行ってみなくちゃ、面白くない! ということで・・・
カフェでのアイデアも活かして、8月に「人むすびバーショングリーン・ツーリズム」企画ツアーを開催します!
近日中にご案内します。(日程候補:8月21日(土)・22日(日)、候補地:山梨県小菅村 東京の水の源流奥多摩)農山村での交流、生きる力を取り戻すような五感回復を請け合います。ぜひ、ご参加ください!