第85回 食べる通信
第85回 生産者と消費者の新しい関係をつくる

第85回 生産者と消費者の新しい関係をつくる

2015年8月25日(火)午後7時から「『神奈川食べる通信』のことを知りたい」「食と農を考えたい」と思う団体職員、NPO代表、経営者、自治体職員、メディア関係者、漫画家、ビジネスパーソン、中小企業診断士、公認会計士、行政書士、大学生など22名が集い、対話しました。(感謝!) 詳細はこちら

 東北で始まった“食べもの付き情報誌”「東北食べる通信」(高橋博之編集長)の動きが、全国に広がっています。
 2013年7月に創刊し、毎月、東北のこだわりの農家・漁師を特集した情報誌と彼らが育てた食べものをセットで都会の食卓に届けた「東北食べる通信」がモデルになり、各地の生産者と消費者の共感のコミュニティが急速に拡大しました。
 最近出版された高橋編集長の著書「だから、僕は農家をスターにする~『食べる通信』の挑戦」は「伝わらない時代の最先端のマーケティングがここにある」と評され、 「食べる通信」は身近な「食」を通じて、つくる人と食べる人の新しい関係を生み出す「マーケティング3.0」だと注目されています。
 こうした動きの中で、昨年の11月にスタートした「神奈川食べる通信」のユニークな取組みを赤木徳顕編集長から伺い、対話しました。

◎第85回:「生産者と消費者の新しい関係をつくる『食べる通信』の挑戦」
                ~食べもの付き情報誌が1次産業を情報産業に変える」
   ☆ゲストスピーチ&質疑応答   赤木 徳顕(あかぎ とくあき)さん
        (「神奈川食べる通信」 編集長)
        

人結びの場
【神奈川食べる通信を始めたきっかけ】
 シンクタンク、ITベンチャーの世界から脱サラして一次産業に飛び込み、神奈川ブランド の審査員や六次産業化プランナーなど食品流通関連のコンサルタントをしていました。
 その活動の中で食べ物がおかしくなったのは、生産者と消費者の距離が離れてしまったことだと強く感じました。

 そこで、地産地消の取組みに着目しはじめ、2005年から横浜で地産地消レストラン「80*80」をスタートしました。横浜から“80km圏内の食材を80%以上使うということ”がコンセプトです。お陰様でその店舗は現在まで10年間営業を続け、多くの方に地産地消の大切さを知ってもらうことができたと思っています。しかしさらに何かできないか?

 生産者と消費者がつながる方法に宅配という方法もあります。しかし、野菜の詰め合わせセットにご挨拶が1枚入っている感じです。地産地消で、そうではない生産者と消費者が触れ合う食べもの付き情報発信がしたかったのです。本家“東北食べる通信”のコンセプトに共感し、神奈川でもやりたいと手を挙げました。

【神奈川食べる通信とは】http://taberukanagawa.tumblr.com
 昨年の11月に創刊。県内各地域の生産者を紹介する雑誌で、実際の地場産の食材とセットで販売しています。

 三浦半島の大根、横須賀沖のワカメ、平塚のキュウリ、茅ヶ崎の「ちがさき牛」など毎号1つの食材を特集して神奈川の食材の豊かさ、生産者を紹介しています。消費者が食材について知って、「近場」を生かして購読者が収穫体験に訪れることができるクーポンをつけて、農作業のボランティアもして、「地産地消」の関係づくりに力を入れています。

 生産者は、手伝ってもらって嬉しいし、人の目を意識することで変わってきます。地元の食べ物ファンが増え、購読者からは、食材を調理した写真、おいしい食べ方の工夫など、さまざまな反応がSNSなどで共有され、楽しいし、刺激になっています。

 CSA=Community Supported Agriculture=「地域に支えられた農業」 は、農業と食べ物をその地域に取り戻すこと。それぞれの地域に適した形にCSAの仕組みを築き上げたら、それは地域全体にとって大きなプラスになります。

【これからの抱負】
 “食べる通信”を作る過程で、なるべく多くの人に会おうと考えています。将来の生産者育成を担う学校“かながわ農業アカデミー”の生徒たちとワークショップを開催したり、シェアスペースでの座談会なども始めました。座談会には生産者も来てくれるようになりました。

 「東北食べる通信」の読者は1500人で打ち止めと決まっています。それ以上は広げない。今は読者になるのを待っている人がいる状況です。

 「神奈川食べる通信」は生産者にコミットして、生産者目線で農家をスターにするよう目指しています。また、食に興味があって農業を応援したい購読者たちがまず500人ぐらいになるようがんばっています。

  日本全国それぞれの地域で同じような取組みが始まり、スモールネットワークシステムがつながっていけば、良い環境になっていくと思っています。生産者と消費者がつながり、もっと大きなフィールドで、みんなで農業を盛り上げていけるのではないでしょうか。


◇人むすびカフェ  ファシリテーター  角田 知行さん
人結びの場

 今日のお題は、“神奈川食べる通信”のチャレンジを受けて、「 あなただったらどんなアイデアを加えたいですか?~たべものがつなぐ新しい社会とは~」。盛り上がりました。
        
終了後のご感想を一部、紹介します。


・食・体験+媒体→新たな価値
・この雑誌がパスポートという生産者と消費者の立場が逆転  生産者にコミット
・体験することで物語となる
・生産者自身がファンをつくれるようになる仕組み作り、コミュニティづくりがこれからの時代には必要になる。
・生産の現場を知ると人は変わる。「農業は地域文化」
・優良顧客と適正価格の重要性 ・「これは人間の本能に関わる話だよね」という発言が印象的 ・食べる家族(血縁を超えた)や子どもの教育とつねげる、という話が印象的 等


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