第86回 スポーツでアジアをつなぐ ~Jリーグのアジア戦略~

第86回 Jリーグのアジア戦略

2015年9月25日(金)午後7時から「サッカー大好き!」「Jリーグのアジア戦略を知りたい」と思う経営者、自治体職員、メディア関係者、画家、ビジネスパーソン、カウンセラー、行政書士、市民メディアプロデューサーなど14名が集い、対話しました。(感謝!)詳細はこちら

◎第86回:「スポーツでアジアをつなぐ ~Jリーグのアジア戦略~」
               
   ☆ゲストスピーチ&質疑応答   山下 修作(やました しゅうさく)さん
        (公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)国際部 リーダー)
        

人結びの場
【アジアでの社会貢献活動】
 2011年からカンボジア、東ティモール、ミャンマー、ブータン、モンゴルと5回、サ ポーターから提供されたユニフォームをアジアの子どもたちに届け、サッカー教室も開催しています。また2012年から毎年タイにある難民キャンプを訪ね、子どもたちと一緒にサッカーをしたり、絵本の読みきかせを行っています。これらの活動を通じて多くの子どもたちが笑顔になったり、夢を持つことの大切さを感じてもらえればと思っています。

【粘り強い提案でアジア戦略室立ち上げへ】
 52クラブが37都道府県に点在し、地域密着で地域での感動をつくる。涙も笑顔も私たちの価値として根付いています。一方で、経済も少子高齢化する中で日本国内だけでは成長していけないという危機感を持っていました。2008年のリーマンショック以降、スポンサー獲得が厳しい状況になっていました。

 当時私はJリーグの関連会社でファンサイト運営などに関わっていたのですが、どこからお金を獲得できるか考えました。ふと、アジア、特にASEAN諸国のサッカー市場はどんどん伸びていることに気づきました。成長のためにアジアで何かできないか、と考え、機会あるごとに提案を続け、新規事業開発プロジェクトとして動き出し、2012年にアジア戦略室の設立となり、国際化を進めてきました。

【ビジネスモデル】
 1993年のスタートから20年以上、Jリーグには強みがあると気づきました。それは、「弱かったこと」「歴史が浅いこと」「アジアにいること」。日本代表はJリーグが誕生したことによって急激に成長していきましたが、これだけの短期間でワールドカップ出場常連国になっている国は珍しいんです。

 Jリーグには年間約120億円の売上(クラブチームの売上を除くリーグ本体のみ)があります。アジアのリーグの中では断トツの数字です。しかし、世界トップレベルと言われる英のプレミアリーグは年間売上が約3368億円で、世界200カ国以上から得ている「海外放送権料」で、その内の約6割をアジアが占めています。これらのお金の一部でもアジアサッカーの発展のために使われるようになるには、アジアのサッカーがより魅力的になる必要があると考えました。

 Jリーグにはゼロから始め、蓄積してきたノウハウがある。提案したのは、「ともに成長する」というモデルです。アジア各国リーグへ、リーグやクラブ運営などのノウハウを無償で提供し、アジアのリーグや各クラブチームの経営をサポートしていくことから始めました。

  アジアのクラブオーナーは財閥トップや政界の主要人物であり、資金力も人脈もすごい人たちですが、とても歓迎され、感謝されました。彼らのネットワークを活かせたらもっと大きいビジネスができると思いました。まずは、先に貢献して、各国のサッカーレベルが上がれば、やがてはJリーグや日本サッカー全体に還元されていくだろうと考えました。


【国内外でのwin-winモデル】
 現在、国と企業と地方自治体をつないで、グローバルマーケティングと地方創生が結びつく取組みをしています。

 政府が進める日本文化を海外に売り込む「クールジャパン戦略」に、スポーツとして初めてJリーグが採用されました。昨年には、ベトナムとタイ、インドネシアでサッカー教室をするとともに、家電商品やプラモデルなどの日本コンテンツのPRを実施しました。Jリーグのブランドでアジアの新たな商機をつかむ国家ブランド戦略を推進しています。

 日本のリーグから「日本+ASEAN諸国」のリーグへ。更なる地域活性にJリーグが寄与しています。

 モデルケースの一つが、2013年にコンサドーレ札幌にベトナム代表FWレ・コン・ビンが加入した例です。“ベトナムの英雄”と呼ばれる同国初となったJリーガーの動向が、国営放送などで毎日のように取り上げられ、ベトナムで北海道の知名度が急上昇。北海道へチャーター機での直行便のツアーが組まれたほか、ビジネスマッチングでも効果を上げました。

 昨年はヴァンフォーレ山梨にインドネシアのスター選手が来たことで、インドネシアの人に「山梨人気」が巻き起こりました。

 Jリーグへの親近感が増し、アジア各国のスター選手がどんどんJリーグクラブに移籍してくれば、その国の企業もスポンサーとして名乗りを上げてくると思います。大きな収益効果とストーリー性があり、皆がハッピーになれるやり方だと思います。


◇人むすびカフェ  ファシリテーター  角田 知行さん
人結びの場

 今日のお題は、「Jリーグのアジア戦略のお話を聞いて、あなたがここから持ち帰りたいものはなんですか?」
        
終了後のご感想を一部、紹介します。


・人間関係を大事にすることの大切さ 視点を変えることの大切さ
・まさに社会貢献がお金を回す仕組みをつくっていくモデルになってきた。
・CSV(Created Shaed Value)のベストプラクティス   あらゆるセクターを巻き込んで好循環を創っている。
・地方の「わくわく」感が大事。それを海外を巻き込んでの「わくわく」感に  変化することが大事
・創造的共生  Jリーグ、スポンサー、アジアの現地のそれぞれが喜べるものの共生
・「日本人」ではなく、「アジア人」として捉えること
・「参加型」「精神的な距離の近さがキー」等


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