第88回 農福連携 人むすび 
◆第88回:「農福連携が多様な課題を解決~三方よし、そして四方よし、、」

◆第88回:「農福連携が多様な課題を解決~三方よし、そして四方よし、、」

2015年11月18日(水)午後7時から「農福連携の課題や可能性を知りたい!」と思うNPO代表、大学院生、ビジネスパーソン、市民メディアプロデューサーなど9名が集い、対話しました。(感謝!)詳細はこちら

◎第88回:「農福連携が多様な課題を解決~三方よし、そして四方よし、、」
               
   ☆ゲストスピーチ&質疑応答   濱田 健司(はまだ けんじ)さん
        (JA共済総合研究所 主任研究員)
        

人結びの場
【農福連携とは】
 農業と福祉の課題を掛け合わせて解決を図るのが「農福連携」の取り組みですが、まだよく知られていないので知ってもらいたいと思います。

 高齢化・後継者不足という農業の課題と障がい者の経済的自立という福祉の課題を、分野を超えた連携で乗り越えようと取り組む「農福連携」が全国に広がり、農林水産省と厚生労働省、そして地方自治体が一体となって推進する体制もできてきました。

【農業の観点から】
 担い手の高齢化や後継者問題が深刻で、耕作放棄地が埼玉県の面積ほどになっており、農地管理の問題を含め、単独での解決が困難です。

【福祉の観点から】
 障がい者はこれまで、施設を中心に社会的、経済的な自立を図るための就労支援事業として、食品加工や木工品などの事業が実施され、生産のための設備が導入されて就労してきました。また工場等の下請け業務も積極的に行っていましたが、企業の海外移転などに伴う下請け業務の縮小もあり、そして2006年の障害者自立支援法施行(現在は障害者総合支援法)以降、障がい者の経済的自立が求められています。

 こうした中で、障がい者施設のスタッフ、経営者は地域で自主事業として取り組むのは農業しかないという事で、農業に入ったと考えられます。某テーマパークの植木や花壇の3分の1は障がい者が作っている」「(2008年に)洞爺湖サミットが開かれた時にふるまわれたワインやスパークリングワインを作ったのは栃木の知的障がい者施設。美味しいワインを有名ソムリエが選んだ所が、たまたま施設だった」など様々な事例があります。

 近年、福祉は障がい者のほか生活困窮者やニートなどの人たちが抱える問題の解決も必要となっています。

【農福連携の課題】
 障がい者にとって働く場所を見付ける場所ができて、農業にとっても障がい者が担い手になる。お互いが支え合ってメリットがあるが、障がい者を雇用するには壁があって、なかなか受け入れて貰えない。障がい者や施設、そして農業生産者も障がい者の農業への就業を考えることがまだまだ少ないといえます。 そこら辺を飛び越えて行けば、モデルが増えていくでしょう。

【農福商工連携の可能性】
 農福連携も従来の意味とは変わり、農は単なる農業ではなく、加工から流通、林業や水産業に加え再生エネルギーも入ってきます。経済産業省、環境省などとの連携も展望していくことが不可欠です。

 生産から加工、流通販売までも手がける「6次産業化」の流れも追い風に、障がい者の力を幅広く活かしている農業法人や社会福祉法人、NPO法人が増え、地域を元気にしています。分野に横串をさすことによって新しい商品、サービスを創造することが必要です。

 ≪「福」=人の思い≫が入ることによって結合するのです。

【福祉と農業が輝く、地域が輝くには】
 近江商人の「三方良し」のように、互いの強みを活かして利益を地域に還元していけないか。いろいろな社会課題が解決できないか。それが農福連携の目指すところです。

 そのために、必要なことは①意識啓発、②モデルづくり、③農福のマッチング、農福商工のマッチング、④点→線→面とするためのシステムづくりです。行政における支援、人材育成、中間支援組織育成、などの環境整備を進めていかなくてはいけません。

 人間と自然の多様性、そして「農」の持つ福祉力や自然農を含め、地域や人間関係まで包摂した共生・共創の「農福連携」が、これからの地域社会の目指す姿です。これからもどんどんアピールしていきます!


◇人むすびカフェ  ファシリテーター  角田 知行さん


 今日のお題は、「農福連携の先に、どんな可能性が見えますか?」  深く可能性を探り、最後に輪になって気づきをシェアしました。

終了後のご感想を一部、紹介します。


・福祉は心の部分で人をつなぐ。そして、これからの福祉はサービスを受けるのではなく  私もサービスしますよ、ということになっていく。対等
・狭い意味での「農福連携」からより広い地域づくりのイメージが持てたこと
・福(想い)が入るとうまくいく
・障害者法定雇用率が農福連携をすすめる契機になって欲しいと思った
・農福連携で国際貢献していく=ライフスタイルの国際交流 等


人結びの場 人結びの場

参加お申込みはこちら
株式会社テラ・コーポレーション
東京都文京区白山1丁目20番4号
ハウス白山ビル4階
[TEL]03-3815-1981
[FAX]03-3815-1982
資料請求はこちら